小松市 Y様邸 連続受賞事例
父が見守る家
TOTOリモデルスマイル作品コンテスト2009 めざしたい生活シーン実現のためのリモデル 優秀賞
リフォーム前のお施主様の悩み・ご要望
- 数年前にリフォームしたいと思っていたけれど亡くなられたお父様の思いを引き継いで、お父様の気配を感じながら、想い出を眺めながら過ごせる空間がほしい
- セカンドハウスとして、兄弟皆が集まれる空間にしたい。
- 既製品は使いたくない。自然素材にこだわりたい。
- 昔、家族みんなで過ごした空間や囲炉裏を再現してほしい。
外観
リフォーム前 |
リフォーム後1階外壁はやりかえました。正面はピンク色からシックな色にすることで、より古風な雰囲気に。 |
土間
リフォーム前 |
リフォーム後立派なお庭が活かされていなかったので、一部を減築し、既存の屋根を利用して土縁に。 |
キッチン・ダイニング
リフォーム前 |
リフォーム後「炉」を作り、昔の空間を再現。昔を懐かしんで兄弟の会話が弾みます。また、「ただの吹き抜けでは面白くない」ということで、2階の床根太を残して格子状の天井に。お父様と一緒に過ごした空間を残しつつ、一段と味わい深い雰囲気となりました。 |
リビング
リフォーム前 |
リフォーム後床にはサクラの無垢フローリング、壁は地元の能登産珪藻土で塗りました。他にも地産地消を取り入れた場所として、吹き抜け2階の障子に和紙を採用しました。漆の色と合わせて作ったオリジナルの1点ものです。 ガラスがはめ込まれていた欄間には地元の和紙を採用。また、襖の裏側には、習字の得意なお父様が描かれた文字が。襖を壁に埋め込んで、額のように仕上げました。父がずっと見守ってくれているかのようです。 「炉」を作り、昔の空間を再現。昔を懐かしんで兄弟の会話が弾みます。 |
収納
リフォーム前 |
リフォーム後お父様が大好きだった書物。『眺める本棚』として、壁の貫と貫の間を利用して書物を置けるように。 壁の貫と貫の間を利用。 |
解決方法・工夫点
- お父様の大好きだった書物をいれる、眺める本棚をつくりました。また、想い入れのある襖は壁に埋め込みました。
- 床は、サクラ無垢フローリング。壁は地元の能登産の珪藻土でしあげました。
- 既存床根太を残して吹き抜けに。ひと味違った空間になりました。
- 欄間には、地元の和紙を採用。漆の色と合わせて2階の障子にも和紙を採用。
お施主様の感想
生活スタイルの変化
- 生前、父は人を集めて塾を家で開くなど、にぎやかな家だった。また人が集まれる空間ができたので、懐かしい人達を呼んで父の想い出を語り合ったり、勉強会を再開したいと思います。
- 帰りたくなる家ができたので、地元(実家)に戻ってくることが多くなりました。
リモデルしてスマイルになったこと
慣れ親しんだ家をどう再生するのか、小生も手探りの状態から始めました。
みなさんとお話をさせていただいてるうちに自分なりのいくつかのキーワードが生まれてきて、それがかたちになったときのうれしさは格別でした。
今回のリフォームをきっかけに家族や祖先の歴史やこの家がどのように使われ、それを使った人々がどのような思いをそこにこめていたのか知ることができました。
ありがとうございました。